物語と現実
昔、小説を書きかけたことがある
昔といっても、そんなに大昔じゃなくて、数年前くらい
誰かに読んでもらうためじゃなくて、自分のために書き始めた
自分の心の奥に封印した、インナーチャイルドとでもいうのだろうか、
行き場のなくなった、かつての自分を成仏させてあげようと思って、
主人公に自分を重ねて、その子をハッピーエンドに導いてあげようと思った
なのに…
書けなかった
どう書いても、悩み、苦しみ、泥沼にはまってしまって、その先に進めない
物語なのだから…、自分で書いてる作り話なのだから、現実に関係なく、どんなふうにでも書いていいはずなのに…
そして、気がついた
まだ、自分自身が泥沼の中で、もがき続けてることに。
封印して、苦しんでいないフリをしてるだけで、ずっとずっと、苦しみ続けて、まだ答えを見つけていないことに、その時、気がついてしまった
書きかけの文章は、確か、捨ててしまったと思う
あれから、数年
いつの間にか、苦しみは消えていた
もう一度、物語を書いたら
今度こそ、主人公を幸せにしてあげられるだろうか?
今は、まだ書けないか…
「苦しくない」だけで、「幸福をつかんだ」感覚は、まだ味わえてないから
まだ、道の途中
何もつかめてない
ハッピーを創り出す力が欲しいなぁ
物語でも
現実でも。
そう思って、進んでいれば、
また、いつの間にか変わっていくだろうか?
今はただ、一歩ずつ進んでいこう
そう思うばかり